爆転シュートベイブレード
しょうた~ |
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ママに0点のテストを隠そうと慌てる時ののび太君みたいな登場の仕方だね。 |
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学校の宿題で「昔の子供の遊び」について調べてくるように言われたんだ。 |
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いいよ! |
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なんでも聞いてよ! |
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お~助かる! |
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ベイブレード |
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それ今もあるよ……。 |
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ベイブレードはベイブレードでも、昔のベイブレードについてだよ! |
その名もベイブレード。
パーツごとの組み換えが可能だったことや、シューターによる簡単発射など様々な要素が好評を博し、2001年のアニメ放映をきっかけに大ヒット!
一時は生産が追い付かずトライピオ(※)以外の品薄状態が続いたり、ダーツとかシューズとかコマ要素0のグッズが大量に出たり、大会が国技館で開催されたり、と……社会現象にもなりました。
初代ベイブレードの展開は2005年をもって終了したものの、その後も新シリーズが登場し今の子供たちもベイブレードで遊んでいます。
そんな定番ホビーの基礎を築いたレジェンド玩具がこの爆転シュートベイブレードなのです!!
(※)史上最弱のベイブレード。タケコプターのように空に飛ばして遊ぶ。
ひなた
「大会が国技館で開かれるってホビアニかよ……。」
しょうた
「事実だよ!
空き地や公園に行くとそこら中にベイブレードをやってる子供がいたし、ホビアニあるあるな公園がブレーダーやボーガ―で埋め尽くされる風景が現実のものになっていたよ。」
ひなた
「ホビアニにありがちな特定の玩具が大流行してる描写って元ネタあったのか……。」
しょうた
「じゃあ実物を見ていこうか……。
しょうたはヤフオクやメルカリで爆ベイを保護して回って、未組立の爆ベイが10個ぐらい家にあるから箱を開けて見てみよう。」
つばさ
「10個ぐらいって……。
恐るべしオタクの執念……」
しょうた
「はい!
これが当時の爆ベイだよ。」
ひなた
「ドラグーンだ!
ランダムブースターに入ってたから見たことある!」
つばさ
「現行のバーストでも復刻版出とったもんね。
お(↑)れ(↓)もおもちゃ屋さんの前で『ドラグーン当たったー!』っちはしゃいでる子供見たことある……。」
ひなた
「でもこれ偽物じゃないか?
タカラトミーじゃなくて「―あそびは文化タカラ」って変なロゴが入ってるぜ。
見るからにパチモンくさい怪レいキャラの絵もかいてあるし。」
しょうた
「変なロゴじゃないよ!
当時はタカラとトミーは別々の会社だったんだよ!
まあこの時期のキャラデザが色々おかしいのは否定できん……。」
つばさ
「うん。
漫画も原作もまともなのに、なぜかアニメ1期だけキャラデザから作画崩壊してたんだよね。」
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◆
しょうた
「それじゃあ、箱を開けてみるよ!
おーぷん・あ・ぼっくす!」
ひなた
「なんかミニプラみたいなのが入ってる!」
しょうた
「爆ベイは末期のHMSシリーズを除くと基本的にはランナーから切り取って組み立てる方式だったんだ。
だからしょうたの世代の子供たちはベイブレードでニッパーの使い方やプラパーツの組み立て方を身につけ、その流れでビーダマンを作り、いつの間にかプラモも作れるようになっていたよ……。」
つばさ
「お(↑)れ(↓)も小学校に入るか入らないかぐらいの頃からベイを組み立てとったよ。」
ひなた
「昔の子供ってすごいんだな。
今のベイブレード(バースト)やボトルマンはパーツごとにばらけた状態で箱に入っててすぐに組み立てられるのに。」
しょうた
「それが当たり前だったからね~。
作るのも楽しかったし、この経験のおかげでその後プラモとかにも親しみやすかったからしょうたはランナー式のほうが好きかな……。」
ではパーツごとにみていきましょう。
一番上にあるビットチップは聖獣が描かれた
ベイブレードには聖獣が宿っている設定なので。青龍、朱雀、玄武、白虎をベイブレードで覚えたって人も多いでしょ?
「10秒後出し」など特殊効果の書かれたビットもあったので、一応ルールによっては勝敗にも関係しました。
アタックリングはコマ同士がぶつかり合う、ベイの顔ともいうべき部分!
プラスチック製なのでたまに欠ける……。
突起部分が小さい初代ドラグーンは特に欠けやすかったそうです。
ウエイトディスクはおもりや重心の調整の役割を金属パーツです。
地味なので、あまりこだわりを持たれることがない悲しいパーツです。
スピンギアは回転力を高めるパーツです。
磁石やゼンマイが入っていてチューンアップされたタイプのものもあります。
ブレードベースは軸を含む部分です。
アニメの真似をして砂場でベイ回して軸を傷だらけにするというのは爆ベイ世代あるある。
ひなた
「パーツが多すぎて組み合わせ選んだりするのが大変だな。
今のバーストのベイは3層構造でシンプルなのに。」
しょうた
「うん。大変だよ。
だからパラメーター計算が複雑化した爆ベイ後期には、バトルアナライザーというパーツのデータをもとに対戦結果を分析する機械(定価1000円ぐらい)も出たりしたんだ。」
ひなた
「ホビアニ定番のスカウター的な分析グッズまで出回っていたのか……。
それだと簡単でいいね。」
つばさ
「う~ん……。
パーツ表と照らし合わせながらデータを入力しなきゃいけなかったからそこまで……。」
ひなた
「パーツを入力って……
スキャン機能(※)とかないの!?」
しょうた
「これでも計算するよりは楽だから良かったの!」
すごいね!
その中でも主なものを紹介します。
次世代ベーゴマバトルベイブレード(最初期型)
最初期型。スピンギアがなく、アタックリングとブレードベースをねじで留める構造だった。
1999年から2000年にかけて展開。
次世代ベーゴマバトルベイブレード(スピンギアシステム)
2000年に展開。スピンギアを採用したことにより、回転方向の違いが生まれ戦略の幅が広がった。
またねじ留めをやめたことで組み換えが簡単になった。
ベイブレードの基本形はこのシリーズで確立された。
爆転シュートベイブレード(スピンギアシステム)
2001年のアニメ化を機にリニューアルしたシリーズ。実はベイブレードはハドソン(2013年没)が出した「次世代ベーゴマバトルベイブレード」というメダロットっぽいゲームが原作でそれに沿って商品展開されていたんだけど、アニメ化を機にタカラと小学館が権利を乗っ取ってしまったのか漫画・アニメ版準拠の商品展開に変わり、タイトルも「爆転シュートベイブレード」に変更されてしまった。
構造は次世代のスピンギアシステムと同じ。
マグネシステム
スピンギアに磁石を採用。磁石が配置されたスタジアムも出て、磁力も勝負を左右するようになった。
これのおかげで磁石の特性について覚えられたというお兄さんは少なくないはず。
エンジンギアシステム
スピンギアにゼンマイを採用したことによってすさまじい勢いで回転するようになった。どこかで見たことのある色合いや性能のゼンマイはおそらくチョロQのもの。
タカラバトルホビーの集大成だと思う。
ヘビイメタルシステム
戦犯ただでさえ従来のシリーズとパーツの互換性がなかったうえ、このシリーズの特徴の金属製アタックリングが強すぎてゲームバランスどころか従来型のベイそのものを破壊してまともに遊べなかったため爆死した。
展開中の評判は散々だったものの、洗練されたスタイルやHMS同士が戦った時の熱さは後年高く評価され、現在では流通量の低さも相まって高いプレミアがついており入手は困難を極める。
爆転変形
聖獣のプラモデルに変形するベイブレード。観賞用なので弱い。
黒岩よしひろ先生による漫画版は児童誌にしてはエロいシーンが多かったことで大きなお友達の間で話題になり、かのちゆ12歳に取り上げられたこともある。
ファイティングトップ
パーツ組み換えでカスタマイズ可能な本家本元のベーゴマシューターではなく紐で発射する。
現代っ子にベーゴマは難しかったので、親が間違えて買ってくるもまともに遊べず泣き出す子供が続出した。
ひなた
「普通のベイブレード以外も色々出てたんだね。人気のすごさがわかるよ。
オレはゼンマイ式のベイが気になったな。
絶対にめちゃくちゃ強いだろ!」
しょうた
「エンジンギア?
強いっちゃ強いけど、最強ではないな……。
勢いあまって場外アウトしたり、エンジンを使い果たした後は重さのせいで機動力が一気に落ちて不安定になったりするから。」
ひなた
「うまいことパワーバランス考えられてるんだな。」
つばさ
「そうっちゃね。
お(↑)れ(↓)はどんな組み合わせにも弱点があるこのパワーバランスの良さがベイブレードの魅力だと思うっちゃ。」
ひなた
「ありがとう。
昔のベイについてたくさん知れたから、これで宿題もできそうだよ!
じゃ、またな!」
しょうた
「うん。
じゃっ!」
しょうた~ |
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ママに0点のテストが見つかって説教された後のび太君みたいな登場の仕方だね。 |
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先生にそういうのは求めてないって怒られてやり直しを命じられたよ~ |
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爆ベイは自分でランナーから切り取って組み立てるからハンドメイドな気がするけどね……。 |
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ビーダマン? |
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昔あったビー玉を発射させる玩具だよ! |
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なんか面白そう! |
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ベイブレードがダメならビーダマンでも叱られるでしょ……。 |
いつかビーダマン解説もやるから続報を待て!!
TO BE CONTINUE!!