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レトロホームページ訪問

いにしへのインターネットを今に伝えるホームページの訪問記です。

34-02-20

アストラムライン

地下鉄が走っている都市に広島を含めるべきなのかという論争の種にたびたびなっている、広島市を走る新交通システム (モノレールのようなもの) のアストラム・ライン
京阪電車のリニューアルや先代の山手線車両、最近だと近鉄の新型特急をデザインしたことで知られる「GKデザイン総研広島」が手がけた車両・駅舎・掲示物を含むトータルデザインは30年近く前の開業とは思えないほど洗練されていて、殺風景な駅と色褪せた電車ばかり (除JR車) の福岡市営地下鉄にも見習ってもらいたいほどカッコいい地下鉄 (のようなもの) なのですが、どうもホームページだけ様子がおかしいので紹介したいと思います。

ざんっ


なんですか? この阿部寛みたいなほめぱげは?
社員のコロナ感染のお知らせや臨時列車の情報を見なければ現役の鉄道会社のサイトとは思えません。
アストラム・ラインは新交通システムらしいですが、新しさのかけらもねえ……
ホームページだけならレトロ電車で知られる津軽鉄道や熊本電鉄のほうがよっぽど新しいです。

「よくある質問」のページでは「駅舎が揺れますが大丈夫ですか?」「片道(本通~広域公園前)の動力費(電気料金)はどのくらいですか?」など滅多に来ないような質問にも真摯に対応していてネチケットという言葉が通用していた時代のインターネッツを今に伝えています。
しかもウェブアーカイブで「よくある質問」を遡ってみると、どうでもいい質問はたまに入れ替わっているので丁寧すぎるよくある質問のページは現在進行形で続いているみたいです。しょうたみたいな「形だけ昔のサイト」ではなく中の人も20年前のノリのままとは……。

HTMLも見てみましょう……。
なんだこれは?
テーブルレイアウトはある程度想像できたけど、Generaterは2003年12月発売のホームページビルダー8!
ウェブアーカイブで過去の情報を見ると、このサイトの開設は2004年3月らしいので、サイト開設時からずっとこのビルダーを使い続けているに違いない……。今のPCでもホームページビルダー8が動くということにも驚きます。
そして衝撃的なのはCSSをHTMLに直接記入していること!
2004年ころだとCSSファイルも結構普及していたので、何というのか……。

交通システムおそるべし。

でも、構造が単純で読み込みがとんでもなく早いので出先で遅延情報の確認などで使われる鉄道会社のホームページとしては、これはこれで便利なのかもしれません。
スマホの普及や新駅開業による路線を取り巻く環境の変化にも耐えてきたサイトなので、今のホムペ担当者が退職するか、パソコンを入れ替えてホームページビルダーが動かなくなるまでは残ってほしいです。

アストラム・ラインはほめぱげのトップで
「アストラムラインは、サンフレッチェ広島を応援しています。」
と宣言していますが、しょうた11歳はアストラム・ラインを応援しています