僕らの青春!平成のカラオケ選曲機の歴史を振り返る!
しょうた:
三代前からマーメイド♪ (桑●法●ボイス)
つばさ:
親譲りのマーメイド♪ (●塚●織ボイス)
ひなた:
(はあ、なんでこの二人と一緒にカラオケに来たんだろう……。
さっきからよくわからん平成の曲ばっかり聞かされるし、オレが歌うとあからさますぎるぐらい空気が凍るし……。
平成の曲を歌えばいいのかもいれないけど、現代の小学生のオレは平成の曲なんてあいみょんぐらいしか知らねーし、それもしょうたに歌われた (※平成ベストソングで「マリーゴールド」紹介済み) からなー……。)
しょうた:
あれ?
ひなたまだ次に歌う曲予約してないの?
ひなた:
だって、オレが何か歌ったらシラケるじゃん……。
しょうたとつばさの時は二人とも楽しそうに合いの手入れたりデュエットしたりしてんのに、オレが歌い始めたとたんドリンクバー行ったり露骨すぎるぞ。
しょうた:
ひなたがadoとかよくわからん最近の曲ばっか歌うからでしょ。
しょうたたちはゆとりお兄さんなんだから、しょうたたちに合わせて平成の曲を歌いなさい。
つばさ:
そうっちゃ。しょうたくんの言う通りっちゃ。
ひなたく~ん、チミは上司に対する礼儀もなっとらんのかね~?
ひなた:
うわっ、昭和気質のパワハラ上司みたいなキレ方してきたよこいつら……。
平成生まれと言っても20世紀生まれだから、千年代生まれって意味では実質昭和生まれだな。
しょうた:
しょ、昭和~!?
しょうたは新世紀小学生だから、そんな汚くてダサくて荒んでて野蛮な時代は嫌だよぉ。
ひなた~、邪険にしたことは謝るから昭和呼ばわりと20世紀と昭和をごったまぜにすることだけはやめておくれ~……。
ひなた:
お、おう……。
しょうたの嫌がる言葉を見つけたってことでからかってやりたいところだけど、それだと話がいつまで経っても進まないから謝罪受け入れてやるぜ。
しょうた:
よかった~。
でも、しょうたは平成少年だから、最近の曲は本当に知らないんだ……。
どうやったらひなたも一緒にこのカラオケを楽しめるかな……。
ひなた:
どうやっても無理だから帰るか?
しょうた:
それはダメ。まだフリータイムの元を取れてないからもったいない!
つばさ:
なら、選曲機の面白機能使って遊ばん?
クレヨンしんちゃんの採点とか。
しょうた:
それもうない。
それにしんちゃんの声が騒がしくて邪魔でウザいだけだよ。
つばさ:
ガーン。
ひなた:
クレヨンしんちゃん採点?なんすかそれ?
しょうた:
珍しくひなたの方から食いついてきたね……。
昔のキョクナビ (JOYSOUNDの選曲機) にはそういう迷わ……ゲフンゲフン、おもしろ機能が入っていたんだ……。
せっかくだし、今日はカラオケの選曲機の歴史でも振り返ってみようか。
ひなた:
おう!
聞きたい聞きたい!
しょうたとつばさの歌よりずっと聞きたい!!
フードメニューが高級中華料理店並みに充実していてメニューが膨らんだわけではなく……、歌本などと呼ばれていた曲のリストの本が置いてあったのです。 開くとポップ、演歌、子供とかジャンル別に曲名と注文番号が並んでいて、リモコンで曲に応じた注文番号の数字を入力すると予約を入れることができました。
デンモクの方が便利だから、みんなデンモクを使っていたけど……。
でも、デンモクがなかった頃や未導入の店ではこれで探して曲を入れてたんだよ。
しょうたも、小学生に入ったぐらいの頃田舎に帰った時に親戚で行ってたカラオケボックスはまだデンモクを導入してなかったので紙本使ってました。すごいめんどくさかったです。
しかも、「キッズ」ジャンルに童謡と「サザエさんのうた」と「踊るぽんぽこりん」と「ドラえもんのうた」とポケモンの歌しか入ってなくて、「おどるポン~」と、別ページから親に見つけてもらった「ミニモニ。じゃんけんぴょん」ばっか歌ってたので、たぶん全曲収録しきれてないし分類もだいぶいい加減だったはずです。
未来に残したくない平成の風景ベスト20ぐらいには入るぐらい不便だった歌本。
いつの間にか目にすることはなくなっていたけど、なんと新元号を越え2020年3月まで新規発行は続けられていて、貸し出しは現在も続けられているらしい。
JOYSOUNDの広報担当によると、カラオケ喫茶など年配の方が多いところでは今でも歌本を見れる機会が多いのでは?とのこと。
今でも、電子機器についていけない老人からは重宝がられてるみたいだね。
デンモクってのは電子目次本の略語なんだって。ちなみに電子がつかない目次本は先ほど出てきた歌本のこと。
かつてあった歌本という文化をデンモクの「モク」は今に伝えているのです。
PM100-DK
平成14年 (2002) 2月に業界初の電子選曲機として登場し、歌本に頼っていたカラオケに革命をもたらし、同年度のグッドデザイン賞も受賞している。本体カラーはシルバー。
デンモクには「デンモク」のロゴが入っているが、歴代デンモクで唯一そのロゴが入っていないのが当型の外見的な特徴。
スペックの方はというと、10万曲分のデータを収録可能。
バッテリーは常時バックライトオンだと4時間、通常使用だとその2~3倍持つ。バックライトってSPのつかないGBAですか……?
カラオケ機器本体との接続方法は赤外線。ガラケーのプロフィール交換ですか……?
機能的には今のデンモクとそこまで変わらないけど、技術的にはだいぶ古さ感じるね。
マイナーチェンジ機含むPM100系の機種の新曲の配信は平成25年に終了して鬼籍入り。合掌。
PM100Ⅱ-DK
PM100-DKのマイナーチェンジ機。基本的な機能や構造はPM100-DKに準ずるが、タッチペンが追加された。
白黒画面だった頃のデンモクはタッチパネルのタッチ判定がガバガバで手で押すと五十音入力も結構大変だったのでこのタッチペンは重宝した。けど、紐が邪魔だったよね……。
本体色はゴールド。
PM100Ⅲ-DK
PM100Ⅱ-DKのマイナーチェンジモデル。基本的な機能は先代に準ずるが構造は変わり、機器下部に演奏中止、キー変更、早送り等のボタンが追加され、タッチパネルからリモコン画面を表示させる必要がなくなった。
本体色はパープルピンク。
DAM-RM55
平成15年に登場した、歌本時代の選曲リモコンをベースに作られたデンモク。入力はタッチパネル操作ではなくボタンによるゲラケー式入力。
内蔵メモリ容量が少なく曲数が限られていたし、画面も小さいのであまり便利そうには思えないし、しょうたも使った記憶ない……。
新曲の配信は平成25年終了。よくそこまで持ったね……。
CM1000-DK (デンモクiD)
DAMステーションへのログイン機能に対応したフルモデルチェンジモデル。平成19年登場。これまでのデンモクは、赤外線通信、白黒画面という平成19年時点でもやや古さを感じる仕様だったが、当機種ではフルカラー画面、無線LAN対応と現代でも通じる仕様になった。
新曲の配信は平成28年に終了。ご焼香お願いします。。
CM2000(デンモクiDS)
平成22年登場のデンモクiDのマイナーチェンジモデル。 Felicaに対応してカードでのログインやEdy支払による有料コンテンツの使用ができるようになった。しかし、有料コンテンツが3年で終了したり会員登録にICカードが要らなくなったことでFeliCa機能はすぐに要らない子に。
しかも、操作性が悪くクレームが頻発するためカラオケ店員から嫌われているという噂もあるようで、不遇の存在である。
CM3000(デンモクiDS2)
平成27年登場のデンモクiDSのマイナーチェンジモデル。画面が8インチに拡大されて操作性が向上した。
また、カラオケ選曲中でもキーの調整などを行えるようになった。
PM200-DK
平成19年登場の新シリーズ。ユーザーに見える部分はPM100Ⅲ-DKと色以外は変わらないが、中身は大きく進化し最新機種の本体機器にまで対応できるようになった。
本体色はブルー。
新曲の配信は平成30年1月に終了。チーン。
でも、使い勝手が良かったのか新曲配信終了になる直前頃まで、予備機、あるいは大人数での入室時に備えてiDsと一緒に置かれているのをよく見た気がする。
PM200-zB
PM200-DKのマイナーチェンジ機。これまでの赤外線通信に加えて無線通信でも本体機器と接続できるようになり、本体に向かって近づけなくても曲を予約できるようになった。
振り返ってみると、白黒デンモクの頃は予約押しても演奏中止押しても反応が悪い時が多々あって、その都度テレビの目の前までデンモクを持っていて操作してたな~……。
PM300zB
デンモクが世に出た00年代初頭は、ワンダースワンとかまだ白黒液晶画面の製品も多く出回っていた。しかし、00年代の日進月歩の技術革新によってカラー液晶が普及し、2010年になると白黒画面の通常シリーズのデンモクはいささか時代錯誤的なものになってしまった。
そこで平成23年10月に登場したフルモデルチェンジ機がこのPM300zB。
7インチワイドカラーモニターを搭載したほか、ボタン配置もPM100シリーズのものから見直されている。
開発コンセプトは「高齢者向け」で、老人用に操作性や視認性を高めた「らくらくモード」も搭載された。
新曲の配信は平成33年に終了。
PM500zB
PM300zBのマイナーチェンジ機。検索時間が短縮されたほか、外国曲を探しやすくなった。
PM600zB
PM500zBのマイナーチェンジ機。検索機能がさらに強化され、カナ文字と英数字が混ざった単語を探せるようになった。
PM700zB
平成28年登場のPM600zBのマイナーチェンジ機。OSが新しいものになったため、検索速度がさらに短縮された。
一方、ユーザーが触れる部分に関しては特に変わっていない。
DAMのゲームなどのコンテンツはカラオケ機本体に入っているが、キョクナビ内蔵なのでカラオケ機本体がなくても遊べる。
カラオケ機本体がなくて選曲機だけあるなんて、あり得ないシチュエーションだけど……。
JR-70
平成15年に登場した、歌本時代のリモコンをベースに作られた選曲機。DAMのDAM-RM55のJOYSOUND版をイメージしてもらえればおk。
JOYNAVIの愛称がつけられた。
JR-100
平成16年に登場したJOYSOUND初のタッチパネル方式となった選曲機。愛称はキョクNAVI当時は白黒画面だったデンモクに対しカラー画面を採用。また、業界初となる無線LAN接続を採用したことでリモコンの向きや距離をいちいち気にせずに遊べるようになるなど、後発組としてデンモクデビュー以降の2年間の技術革新 (この時期にそれまで高級品だった液晶ディスプレイの安価な製造が可能になった。詳細。) をあますことなく反映したものになっている。
また、カラオケ選曲だけでなく、ゲームやエンタメ情報の配信などの様々な機能を内蔵したマルチメディア (死語) 端末になっている。
、 平成16年度グッドデザイン賞受賞。
新曲の配信は平成24年に終了。黙とう。
JR-100II
平成18年に登場したJR-100のマイナーチェンジモデル。JOYSOUNDの会員サービスの「うたスキ」に対応した。 新曲の配信は平成28年に終了。合掌。
JR-100s
JR-100IIと同時に発売されたらしいけど、調べても情報が出てこない。しょうたはDAM派なのでキョクナビには詳しくないけど、機種名的にたぶんJRー100のマイナーチェンジモデルだと思う。うん。
JR-200X
平成21年に登場したJR-100シリーズの最終モデル。Felicaに対応したことで、おサイフケータイやICカードの情報を登録すると次回以降はタッチするだけでうたスキにログインできるかざしてログイン機能を搭載。
画面構成が見直され、予約確認ボタンが登場した。
JR-300/JR-300(BK)
平成23年に登場したJR-100sの後継機。愛称はキョクNAVIから今のキョクナビに変更された。インターフェースはJR-200Xのものを踏襲しているが、OSに業界初となるAndroidを搭載したことで操作の高速化が図られている。
BKは色違いの黒。
JR-P1000
平成27年にJOYSOUNDMAXと同時発売。NECと共同開発。
JR-P2000
平成29年登場のJR-P1000のリニューアルモデル。JR-P1000はNECの業務用端末をベースにしていたが、こちらは完全に独自設計。
机の上に置くほか、スタンドにたてかけて使うこともできるようになった。
JR-500
平成29年に登場したJR-300の後継機。JR-300より筐体サイズが少し小さくなったことで、700グラムの軽量化を実現。
廉価モデルの位置づけ。
平成が終わった頃にJR-550という、カタログを見ても10グラム重くなったこと以外変わったところが見あたらないマイナーチェンジモデルが登場したが、平成の話題じゃないので取り上げない。
ひなた:
何気なく使ってるカラオケの選曲機も結構変わってるんだな。
しょうた:
こんなところでも00年代の凄まじいデジタル技術の進歩を体感できるよね。
ひなた:
あれ、ところで最初に言ってたクレヨンしんちゃん採点はどれに入ってんだ?
しょうた:
それが思い出せなくてね~……。
たしか文化祭の打ち上げかなんかでカラオケに行った時、誰かが遊び半分で「入れようずwww」って入れたら大顰蹙くらってすごい空気になって、そいつに「面白そうだしいいんじゃない。」って言ったしょうたにも火の粉が降りかかった覚えがあるから、時期的にJR-300とかじゃないかな……。
しょうたもカラオケ選曲機について調べてるうちに気になってきてもやもやしてきたから、JOYSOUNDに詳しい人がいたら情報求ム。
ところで、そろそろフリータイムの元を取れる時間経ったかな?
つばさ:
あと3分ぐらい。
しょうた:
なら平成のカラオケを象徴するあの曲を歌って3分ほどつながせて頂いてから出ようか。
キョクロット転送。
つばさ:
メダロット転送みたいな言い方すな……。
曲は何入れたん?
しょうた:
行きます、カラオケ、一曲目♪ (●島●子ボイス)
つばさ:
それ今歌うタイミングじゃないでしょ!
H35-04-01 公開