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アニメ・漫画


34-08-30

ジャングルはどこにある?

「ジャングルはいつもハレのちグゥ」はジャングルに住むツッコミの得意な少年・ハレが、ハレの家に居候している不思議な力を持つ少女グゥや、ハレに好意を抱いている妄想癖のある女の子マリィ、ハレの母の実家からやってきた下まつ毛の長い庭師のアシオ。
そして

霊感のある散髪屋でストーカーで村の英雄で新婚さんで暗殺者のダマ


など一癖も二癖もある周囲の人たちに振り回される様を描いたギャグマンガです。

1996年から2009年の13年に渡って少年ガンガンで連載され、アニメ化&OVA化されるなど当時のガンガンの看板漫画でした。

今日のしょうたメモではそんなハレグゥの舞台になったジャングルがどこにあるのかについて考えていきたいと思います。

まずジャングルの位置を推測するためのヒントになるのが登場人物の名前です。
ハレのクラスメートにグプタという青年がいますが、「グプタ」はインドではよくある名前です。
また、ハレの母親の名前はウェダですが、ヒンドゥー教の聖典に「ウェダ」というのがあります。インドでは神から名前をとることも多く行われているそうなので、彼女もインドと関係があるのでしょう。
まあ実際インドと関係あるんだけど、そこはあとで説明するね。

村の文化もジャングル=インド説を補強してくれます。
村の長のボーアは胸毛をむしられたことにショックを受けて寝込むほど胸毛に思い入れを持っています。
現代のジャングルは都会と変わらないような価値観に染まって美意識も一般的なものに変わっていますが、若かりし日のボーアは胸毛が生えたことが原因で女の子からモテモテになったこともあり、昔のジャングルでは胸毛が男らしさの象徴として人気だったようです。
そんな胸毛ですが、インドでも男らしさの象徴とされて好まれるそうです。

また、最初期のダマには霊感があるという設定がありハレのクラスメイトの守護霊を当てるという特技を披露していましたが、インドの民間信仰に祖先が守護霊になって見守ってくれるというものがあるそうです。

というかハレたちとインドの関係は作中でもはっきり示されています
ウェダは父親に勘当されて都会の実家 (黒人やラテン系っぽい人も見られることや空港の形状からニューヨークだと思われる。) を出てジャングルに住むようになったのですが、彼女の母でハレの祖母のシャロン・フィアステインはインド出身です。
新天地として選んだのが遠く離れたインドだったのも母親の出身地で言葉が通じ土地勘もあったからと考えると納得です。都会からやってきたフィアステイン家の使用人のベルやアシオが問題なくジャングルの人々と意思疎通できていたのも雇用主であるシャロンと同じ言葉―つまりインドの言葉がジャングルでも使われているためでしょう。

ハレたちが住むジャングルはインドにあったみたいですね。
おしまい。




とでも思ったか!?!!



名前や文化からすると登場人物はインド人っぽいですが、森の植生がインドとは合致しません
つまり、インドが舞台ではないっ!!

ハレグゥにはラフレシアがよく登場します。
OPで揺れていたり、グプタが武器として投げつけたり、ダマが丸呑みしたり……。しかし、ラフレシアはインドには生えていません
ラフレシアが生えているのはインドネシア、マレーシア、タイだけです。
ジャングルがあるのはこれらのうちどこなのでしょうか?
グゥはゾウを飲んだことがあり、ジャングルにはゾウも住んでいるっぽいですが、ゾウがいるのは大陸部なのでまず島国のインドネシアは外れます。

では、ジャングルがあるのは残るタイとマレーシアのどちらなのでしょうか?
ここで出てくるのがさっきのハレたちインド人説です。
ニューヨーク在住のシャロンのようにインド系移民は世界中に住んでいますが、特にマレーシアでは多く人口の8%近くをインド系が占め各地にインド人コミュニティがあるそうです。
一方タイにインド系移民は少なく人口の0.3%ほど。さらに、不法移民が多く社会的地位も低く、居住も都市部に集中しているとのこと。ハレたちが住んでるのはジャングルだし、テレビやゲームがあったりそれなりの生活水準なのでタイではなさそうです。

てなわけで……、

ハレグゥの舞台はマレーシアのジャングルの中にあるインド系移民のコミュニティ

だと思うっちゃね。